折鶴紋入り束ね花熨斗柄鏡
折鶴紋を中央に大きく配し、菊と牡丹を熨斗で束ねた美しい構図である。草花を束ねて檀紙で包み水引で飾ったものを、「花熨斗」といい、室町・平安時代の七夕に「花熨斗」を宮中に献上した習わしがあったとされているが、その「花熨斗」を描いた真に珍しい作品である。花も含め「束ね花熨斗」と呼ぶべきかも。銀白色を帯びている。全体に精緻で美しく描画された秀作である。宮中の高貴で地位の高かった人の所持品であろう。数少ない誂え品と思われ、製作はこの一面に限られたかもしれない。
和歩文字入り唐人お吉遺品同一柄鏡
「和歩」文字を大きく斜めに配し、丸枠に帆掛け船、角枠に鶴、密柑枠に松と太鼓橋を、それぞれ文字に相応しく「仲良く並べて」配している。「和歌」と読まずに「和歩」と読めば早稲田大学教授「堤信久殿」の謎が解けるのではないか。 「和歩」文字は「日米協調の使命を持って黒船で渡来したハリスの役割」を反映したものと考えることもできる。私の収集では「面径23.8cm大型鏡」と「面径17.5cm小型柄鏡」が存在した。小型柄鏡は同一文様の柄鏡であるが、1面だけが肉厚である。この小型柄鏡は3面とも磁性反応を有す他、磨くと金色ともなる。鏡面にも、金色物質の存在が確認できる。また小型柄鏡の「和歩文字」は鏡面になるまで丁寧に磨かれてはいない。大型柄鏡は23.8cmの大きさから下田了仙寺に保存されている『唐人お吉遺品の鏡・面径23.8cm』と同一の物と思われる。この柄鏡だけは、和歩文字が磨かれていて「鏡面」である。 大型柄鏡と他の小型柄鏡には、明らかな違いがあり、「和歩文字」の描き方と「帆掛け船・鶴・松と太鼓橋」の描き方が細部で全て異なる、この描画を見る限り、銘は同じ「政重」でも、この「大型柄鏡と小型柄鏡は別人の作」とも思える。
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